山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2025年12月 トピックス】
◆前稿では大御所の官庁エコノミストの話になったが、年次の若い官庁エコノミストはどのようになっているのだろうか。
昭和50年代以降に卒業した、より若い年次では官庁の中で実績を積み、官庁に長い間籍を置いたまま論文や投稿を発表することをせず、研究機関などを経て、早いうちに大学や民間研究所に移ることが多くなった。
これは、一昔前の大らかな時代と違って世知辛い世の中になったため、誤解を受けることなく自由に自分の専門分野の研究活動ができるよう、早めに官庁を卒業し、専門の研究者となることを決め、官庁を卒業したのだ。
(ただ、官庁から旧国立大学への出向の例は多い。同じ国家公務員だったからだ)
◆私の知り合いのH.T氏。彼も大学に移った。
最近よくメディアに登場するが、その彼が本年5月に本を出している。
人口減少下の地方問題に関する本「人口半減ショック―地域の新戦略」(日本経済新聞出版)を出したのだが、彼が編者になって本をまとめている。
この中で、地方は東京のシンクタンクに描かせた希望的な克服策を合言葉にするのではなく、バス・鉄道の廃止、空き家、水道の使用減、定員割れ、医療機関の閉鎖、人手不足などの現実を直視し直して「賢く縮み乗り越える」べきとする。
また、国も過度な財政調整、地方への過度な交付金を再検討しないと地方はいつまで経っても自立しない旨提言しているので紹介する。
(学23期kz)

