日本寮歌祭に参加して 

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2025年11月 トピックス】

◆檄

開会冒頭、塩塚支部長が檄を発す。

「烈風吹きすさぶ晩秋

我ら 北の大地 南の海原より 広陵たる武蔵野に集い来ぬ

而して 日本寮歌祭2025 ここに開催されり

・・・まだ続く・・・

◆200余名が参加者

コロナ前は400名を超える参加者があったようだが、コロナ後は200名台で推移。

長州・山大からは10余名が参加。

参加チームの中では、寮歌祭実行委員長を出している四高・金沢大は30余名が参加したほか、身近なところでは、長崎大が今年も20名を超える参加者を集めており、脱帽。

薩摩の七高・鹿児島大も18名を集めた。

◆山大の出番

山大の出番は10番目。12時頃の登板と相成った。前回は14時過ぎの出番だったが。

我々と仲が深い小樽商大、長崎大、昨年から寮歌祭を機に知りあった七高・鹿児島大は15時頃の登板のため、昼食を挟み応援に向かうことになった。

◆コスチューム

毎年参加している先輩方の出で立ちは・・・

旧制学校の名前を染め抜いた法被姿の方、応援団の出で立ちの方、マント姿に高下駄の方・・・

当時被っていた破れた帽子をそのまま被って参加した猛者の方も。

私も次回参加の際には、当時の貧乏学生らしく見えるボロの剣道着で参加するのも良いかもしれない。

当時の中学、高校で着用した帽子も捨てずに取っておけばよかった。

試しにヤフオクで学生帽を探してみたが、意外と出品が少ない。

また、高下駄は持っているが、膝を痛めているため無理だ。

履いて踊ると踏み外す・・・危ないな。

◆応援団

小樽商大にも、長崎大にも応援団上がりのリーダーがいる。

彼らの声の張り上げ方、姿勢、腕の振りは「型」ができており、堂に入っている。傍から眺めていて、本当に小気味良い。

山大にも応援団はあったのか。

応援団に来てほしかったのだが。

山大にも以前、応援団はあったようだ・・・

当時の応援団のメンバーが参加してくれれば、寮歌を歌にも迫力が出るのだが。

◆円卓の同席者

山大の指定席として円卓が2卓用意されていた。

一卓目は山大マンバーで満席。

私は2卓目のテーブルに座ったのだが、他に4名の方が同席。

その皆さんはユニークな方ばかり。

①一人は司会進行役の五高・H氏。

数年前に知りあった同郷の方で、木原官房長官と同じ高校出身だ。

彼の破れた帽子は高校時代に実際使っていたものだという。

②もう一方が六高・E氏。六高からは唯一の参加者。

彼の頭には全ての寮歌が入っており、各校寮歌が歌われるたびに壇上で応援参加、歌詞を見ることなくソラで何番までも歌う。

このため、ほとんど席には居なかった。

毎回参加の有名人だ。

③今年もお会いできたN女史。

彼女も単独での参加。

「旧制佐賀高等学校」と書かれた空色の法被を着用しておられる。

来年の再会を約した。

④残る もう一人・・・

若い女性だ。

会が始まって間もなく、我々の席に。

着席するや、大粒の涙を流している。

涙を堪えることもなく、顔を歪めたまま涙を流す。

途中席を立つが、着席するや、また涙。

不躾に事情を聴く分けにもいかない。

何とも困るのは、我々山大の指定席から寮歌が歌われている壇上を窺うに、彼女の泣き顔で壇上が見えないのだ。

途中、何かを思い出したように、また涙。

五高の法被を着始めたため五高関係の方かと問うに、否と。

H氏に事情を聴くと・・・

彼女は施設の職員らしく、施設で寮歌祭に参加するという高齢者に方に出会い、寮歌祭で会おうという話になったようだ。しかし、その高齢者が逝去されたのか、会えなかった・・・

どうやら、そういうことのようだ。

◆我は湖の子 と 嗚呼玉杯に・・・

会の半場には恒例の琵琶湖周航の歌で会場が一体化。

壇上は婦人方、フロアーは殿方が肩を組んで船を漕ぐ。

また、会の最後には全員肩を組んで旧制一高寮歌「嗚呼玉杯に花受けて」会場内を一周して閉会。

なぜか。

寮歌として知名度が高く、寮歌祭のシンボルとしての位置づけなのだろう。

◆毎年11月下旬の寮歌祭

都合がつく方は全国から参加してほしいものだ。

山大応援団だった方、是非参加されたし。

(1975年卒 榎田悦朗)

嗚呼玉杯に花受けて・・・

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