山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2025年12月 トピックス】
岡山支部 岡山Bさんからの投稿
お宅にRoomba(ルンバ)はありませんか?
・・・廃棄物収集業者のトラック案内ではない。
◆(吾輩(掃除様)は、箒と塵取りである、和室しつらいには、本家本流はこれであると自負している。そして少し時代を進めても昔ながらの掃除機までだ。”ルンバ”と言うような文明の利器はない。)
日本でロボット掃除機と言えば、ルンバとさえ、口にしてしまう時期があった。アメリカの販売に次いで、2002年世界市場の一つとなった日本では7割を超えるシェアを誇っていた時期もある。
世界市場でみると、嘗ては5割超え、ロボット掃除機の市場を席巻していた。
しかし、今や中国メーカーに追いやられ、世界市場では1割のシェアを維持するのに齷齪している話を耳にした。
地方に在住するものの感覚からすると”ほんまかいな?”
◆そんな中、掃除機ロボット「ルンバ」の開発メーカー米アイロボット社がこの12月14日、連邦破産法11条の適用を申請した。ルンバの製造を委託していた中国OEM企業の傘下に入って再建を目指すことになった。
(小が大を飲み込む。老舗が新参者の軍門に下る。最近の冷徹な資本主義の論理の中では、儘起こりうるケースでもある)
◆昭和・・・(財津和夫さんの日経”私の履歴酒”のなかの”しょうわ”は日本が一番元気だったかもしれない60年代から70年代の博多のライブ喫茶の”照和”で、元気だった日本経済の時代)
昭和から平成へ、80年代半ばから90年代初頭、日本経済はバブルと言う仇花を咲かせた。
その中でビジネスマンに気合を入れたのは、100~180mlの各種栄養ドリンクだ。
・その昔”24時間戦えますか?”のフレーズもあった栄養ドリンク。
(高市首相の”働いて、働いて、働いて、働いて、働く”内閣のニュースにはこの”24時間戦”が引用されることもある)
・他のメーカー品では 「ガンバルンバ」は、タモリさんが栄養ドリンクのCMで発した「”商品名ルンバ”、ガンバ”ルンバ”!」)のルンバだ。
バーで、スナックで、キャバレーで、華麗に舞い、軽快なステップを踏んだ御仁もいるかもしれない社交ダンス、これも”the昭和”かも知れない。
社交ダンスにはスタンダード系ではワルツやタンゴ、ラテン系ではチャチャチャやルンバとあると言う。
学生時代、開講されていたゼミによっては、カクテルパーティ、ダンスパーティーのそれぞれ年1回高いハードルの夜があった。
バンカラ学生には大層厳しい夜であったことは違いない。
その中で、英語のスペルは違う踊り、ルンバ(runnba)はキューバ発祥の男女の愛の葛藤を表現するダンスと言われている。
「静」のラテンダンスパートナーとの繊細なコミュニケーションとエレガントな動きが重要で、「地面を滑るように」歩き、姿勢を正し、呼吸する感覚で動かすのがポイントとも解説されている。(Wikipediaより)
どちらにも昭和の魂が込められている。そして、会社によってはこの昭和の魂が大切な組織もあっただろう。あのドリンクを飲み続け、頑張った日々、ルンバだけでなく、様々な踊りにステップを踏んだ日々・・・♪♪
◆MITの研究者がふと思いついた床掃除機のアイデアから、アイロボット・開発型の企業が創業する。
新たな市場を生み、成長をする。しかし、革新を続けながら商品価値を高めながら成長していかないと(出来れば成長し続けないと)他社との価格競争に世界にさらされる。
これは、他の商品についても貫徹された論理かも知れない。プロダクトサイクル(「導入期、成長期、成熟期、衰退期」の各段階を経る過程)の波に押しつぶされることすらある。
破産法を申請したアイロボット社の技術責任者は語っている。
「ひょっとすると、中国に技術的なレベルでも4年位遅れを取ってしまったのかもしれない」
この言葉は重い。これは他山の石である。改めて、他山の石を調べてみると
「他山の石 以て玉を 攻むべし」(たざんのいし もってたまを おさむべし)
と読み下すと言う。重いし、深い。
(岡山B)

