山口大学経済学部同窓会 鳳陽会東京支部
【12月トピックス】
◆新たなビジネスモデル
新たな産業が出てくると競争が激しくなる。市民の支持を得れば、競争はオーバーヒート状態になり、盛り上がる。
昔、持ち帰り弁当のフランチャイズチェーン「ほかほか亭」が流行った。
またたく間に「ほっかほっか亭」が出てきた。
すると「ほっかほか亭」と冠したチェーンも名乗りを上げる。
名前がないのは「ほかほっか亭」だけだと、面白いことをいう先輩も居た。
◆カネのかからない規制緩和
こうした新たな産業が既存の飲食業界に切り込むには業界の規制をクリアーしなければならない。
日本では新興企業の開業率が主要先進国に比べて低いことが問題視されて久しく、停滞している日本経済にカツを与えたい。しかし財政出動するにも余力がない。また金融政策もゼロ金利政策に加え、量的緩和も伸び切っている下で、対策の目玉が模索されている。こうした状況下でこれまでも繰り返し期待されてきたのが規制緩和だ。規制緩和にはカネがかからない。
「経済活性化の特効薬」という言い方もされ、期待感が高まった。
しかし、規制緩和については政府内でいくつもの委員会や部会が創設され、実施も試みられたが、うまくいったのか。成功事例は報告されているのだろうか。その後の話が伝わってこないのだ。
◆規制の岩盤と抵抗勢力の存在
経済的な「規制」。これには抵抗勢力の存在があり、業界、業界と関連をもつ国会議員団、関連の許認可を所管する官庁などで利害が一致していることが多い。
これまで規制の緩和や撤廃は、なかなか崩せなかった。このため、規制緩和・撤廃の意気込みを示す意味で「規制の岩盤にドリルで穴をあける」と勇ましい政治スローガンを掲げた首相もいた。
◆経済特区
法的規制は全国一律の法的な規制であるが、実験的に特定の地域でこうした規制の適用除外となる地域が経済特区だ。
これには先ず自治体が要望を出し、規制をする官庁と折り合いがついた場合のみ特区内で規制から解放される。
規制を取り払って試してみる、これが経済特区のはずだ。
しかし、簡単に試行的に実験できるはずが、そうはなっていないのだ。
手続き面で大変な調整作業を行う必要があり、簡単にはいかないという問題もある。
また、経済特区が成功したという話もなかなか聞こえてこない。
経済活性化の切り札のはずが、その役目を果たしていないというのは残念な話だ。
(学23期kz)
山口大学経済学部同窓会 鳳陽会東京支部
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