幼子の死

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2023年 9月トピックス】

先日、少し眠れぬことがありました。
50年以上前のあの日のことを思い出してしまったのです。
それは、4月になり少し暖かくなった季節であったのでしょう。
確か平日でした。
私は二十歳の頃で学生でした。
山口市古熊の家主さんの離れの2階に下宿していました。
1階は家主さんの息子さんの車が置いてあったような記憶があります。

外の前の土手で、子供達の遊ぶ声がしていましたが、やがて、何か異変があったのか、子供達の騒ぐような声に。
その後、女性の大声で叫ぶような声が加わりました。
子供達がお母さんを呼びに行ったのであろう。
私が行ってみると、お母さんが、3~4歳の男の子を抱きかかえて泣き叫んでいました。
私の下宿のすぐ前の川(仁保川)で溺れたようであった。
私は子供を抱えたお母さんを自転車の荷台に乗せ、3、4分程度で行ける、山口赤十字病院に急いだ。
私は丁度、その頃、新聞配達をしていた頃で、荷台を新聞配達用に大きなのに改良していた。
山口赤十字病院に駆けつけると、看護師さんとかすぐに対応していただいたが、看護師さんから、お母さんと一緒だったので「ご主人ですか?」と聞かれた。
私は新聞配達をしていた時期でジャンバーとか着ていたが、お母さんは30代半ばは過ぎており、私はただ、近所のもので自転車で運んだだけですと告げて病院を後にした。

下宿に帰って蘇生することを念じていたが、翌日か不在中にお母さんが、家主さんのところに挨拶に見えたのか、私はその幼子が亡くなったことを知った。
不慮の事故で、一番可愛い時期に幼な子を亡くして、お母さんはご主人に責められたであろう。
慰められたのならいいが。
毎日、現場の前を通らなければならなくて、辛い思いをされたであろう。
私は、浅瀬で溺れるような水深ではなく、それまで元気に戯れていたというのにそれでも人はいとも簡単に亡くなってしまうということを知りました。 
人の一生といいますが、この世に生を受けて、3~4歳ではあまりに短かすぎます。

写真は建て替え、増築等で新しくなった現在の山口赤十字病院
(学22期 Y・Y)

※コメントを宜しくお願いします。
①トピックス末尾の「コメントを残す」欄から。
あるいは
②私のメールアドレスへ
0rb6672r388367t@ezweb.ne.jp

コメントを残す