伊藤博文公の墓前祭に参加して

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2023年 11月トピックス】

ハルビンで暗殺された命日にあたる10月26日(木)、墓前祭が行なわれた。

墓は西大井にある。

墓前祭の主催は伊藤公追頌(ついしょう)会(会長・林芳正議員)、防長倶楽部。

伊藤公の出生地である山口・光市束荷の束荷神社から森重宮司を祭主に迎えて祭礼が執り行われ、伊藤公の遺徳を偲んだ。

日本国憲法の制定、内閣制度設立の功績から初代内閣総理大臣になった。「初代」というのが光っている。

初代内閣総理大臣を選任するにあたり、三条実美公が最有力視されていたという。

誰を選任するか。

同郷の親友・井上馨が決め手となるひと言を発する。

「総理は英語が読めなくではならない」

これで伊藤公の「初代」が決まる契機となった。

井上馨とは同じ松下村塾の仲間で、公使館焼き討ち事件でも行動を共にし、共にロンドンで学び、馬関戦争勃発の時には二人で緊急帰国した仲だった。

◆伊藤公の語学力

領収ファイブの一人としてロンドンの大学で学んだ際、他の日本人と異なり外国人の前で堂々と英語を話し、その姿が外国人の間でも評判となったという。

また、伊藤を出世に導いた事件がある。「神戸三宮備前兵事件」。明治新政府に西宮の警備を命じられた備前兵が、兵の隊列を横切った外国の水兵に発砲した事件だ。この時、両国の間に入って交渉をまとめたのが伊藤公であり、これが評価され伊藤公の明治政府における後々の途が開かれる端緒になったという。

墓前祭には伊藤公の血筋を引くご家族も参列され、94歳の最長老の方は伊藤公に顔かたちがよく似ておられた。

また、墓前の奉献酒は東洋美人、獺祭、それに貴、などであった。

(学23期kz)

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