山大の地域貢献

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2023年 12月トピックス】

「日系グローカル」471号(令和5年11月6日発行)に載った大学の地域貢献度調査で、山口大学が前回の全国29位から10位に急上昇し、トップテン入りを果たしている。

調査は全国の国、公立大及び私立大765校を対象に行われ、回答があった518校の調査結果だ。

国立大も79校が対象となっている。

調査項目は①「大学の組織・制度」、②「学生・住民、教育制度・社会人教育」、③「企業、行政」、④「SDGs・グローバル」の4項目が柱。

このうち、①「大学の組織・制度」で山大は満点を取っている。この項目は、地域貢献をテーマにした専門部署や学部・学科の設置、地域貢献をテーマにした教育プログラム、地域貢献を目的とした専用施設、学生ボランティア活動の必修化や単位制度、地域貢献を巡る他大学との連携を問うもの。

また、③「企業、行政」は企業との共同研究、企業や自治体からの受託研究を問うもので、旧帝大が上位に入っており、また④でも海外からの留学生が多い都市部の大学のスコアが高いが、両項目でも山大は100点満点の80点程度を取っている。

トップテン入りした大学ではホームページで紹介しているが、山大はどうもやっていないようだ。

少なくとも、目立つ形で広報していない。もったいない。

また、学生数2000人未満の小規模校では、周南公立大(旧私立徳山大)が首位(全体の順位は14位)、2位は山陽小野田市立山口東京理科大だった。

山口県としては地元への人材の繋げ止めに頑張っているようだ。

この20年ほど国が「地方創生」の音頭を取り、どこの県庁や市役所でも地元に就職するようキャンペーンを行っている。大学でも学生の地域への就職に配意している。

そもそも少子化が進んでいることから子供は長男か長女。このため就職で東京に出てこなくなっており、就職先は自ずと地元界隈になりつつあるようだ。

またインターネット社会になって久しく、各地域でも質を落とさないで生産性の高い仕事が可能な業種が広がってきている。

山大が地方の人材育成・供給にかなりの貢献をしているのは嬉しいが、東京に出てくる若い後輩が細ることにつながる話で、東京に出てきた我々としては、淋しい気持ちにもなる。

(学23期kz)

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