「山口市が脚光!」に思う

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2024年 1月トピックス】  

先日複数の知人から同時に、山口市が「2024年に行くべき52か所」の3番目に選ばれたとの報せがあった。

ニューヨークタイムズが独自の調査でランキングを付けたという。

世界有数の大新聞が山口市を3位に選んでくれたことは、大変ありがたい。宣伝効果は相当大きいのだろう。

嬉しく、名誉なことには違いないが、「何でまた」、というのが正直なところだ。

調べてみると、ニューヨークタイムズに推薦記事を書いたのは鎌倉在住の作家のクレイグ・ラモ氏。前年は盛岡市の推薦文を書いており、盛岡はロンドンに次ぐ2位に選ばれている。

彼が好むのは、東京や京都、奈良などの有名どころではなく、外国人に知られておらず、混雑していない、日本文化が色濃く残っているひっそりとした街だ。

都会でもなく、かといって過疎化が進んでいるわけでもない、歴史を有する小ぶりな町。

昨年彼が選んだ盛岡の人口は29万、今年は19万の山口だ。

日本人で、「萩には行った」、「下関には行った」という人も、山口市に行ったことがある人はそう多くはないのではないか。

我々鳳陽会の同窓生は十分馴染みのあるところだが。

◆挙げられた山口のスポット

山口が選ばれた要因として、山口の看板である「西の京都」、この触れ込みが効いている感がある。

具体的なスポットでいえば、

・瑠璃光寺五重塔・・・国宝、日本3名塔の一つで、姿が美しい。

・祇園祀り・・・これは八坂神社の7月の祭りで、600年の伝統があり鷺の舞が奉納される。

・湯田温泉・・・街中にある我々同窓生には馴染みの温泉。

また、大内文化、明治維新の跡もあるレトロな街並み。

そこにある古くからの店。そこもいいだろう。

◆残念なことに・・・

瑠璃光寺五重塔は、現在屋根の葺き替え工事中で、作業予定は令和8年3月まで続くようだ。

湯田温泉も店を閉めたところも多い。

ひっそりとした街ではあるが、これは空港からも遠いこと、新山口(旧小郡)からも遠い。

◆それなら・・・これを奇貨として

しかし、世界の大新聞がせっかく選んでくれたのだ。これを奇貨として山口を世界に宣伝すべきじゃないか。

・明治維新の策源地。

・日本の近代化をリードした偉人を多く輩出した地方都市。

・歴代総理を多く輩出した県。戦後も含めると、東京14人に次いで山口が8人、3番目が盛岡の岩手で4人だ。

また、瑠璃光寺が檜皮葺屋根の全面葺き替え工事で改修中なら、見本が世界に誇る宮大工による檜皮葺屋根の改修作業を披露してやろうじゃないか。

湯田温泉も日本を味わうスポットとして日帰り客ではなく「宿泊客」を本格的に呼び込んだらどうか。

温泉宿では日本文化が凝縮された空間を味わうことができる。ここでゆったりと湯に浸かり、日本海、響灘、瀬戸内海という三方の海の幸を食し、日本で評判となっている一流銘柄の山口の地酒を味わい、床に就く。そしてまた、朝湯だ。

自分を取り戻す空間として価値があることをアピールしてみよう。

ただし、アクセスが悪いのは難点だ。

山口駅からは「山口市周遊観光バス」を格段に充実させる必要がある。乗り放題500円はありがたいが9月~11月の週末のみで8:30~16:00まで、1時間に一本とは、使い勝手がかなり悪い。

大幅に拡充すべきだろう。

また、新山口(旧小郡)からの山口線は単線で無人駅も多い。

しかし、国内でも世界でも大都市を除いて単線が多く、無人駅も増えている。

それならそれで、駅での対応はAIを組み込んだロボットを入れたらどうか。

無賃乗車する者については、AI を組み込んだ監視カメラでモニタリング。

無賃乗車は許さないことを示すこともできる。

各界から意見を聞いて、官民一体で取り組んでみよう。

こういうチャンスは滅多にやってこない。

大急ぎでやってみよう。

観光客から、ブーイングが起きる前に。

というよりも、

山口の活性化のモデルとして。

いや、過疎化しかかった地域再生のモデルともなるように、山口でやってみようじゃないか。

(学23期kz)

One thought on “「山口市が脚光!」に思う

  1. 突然の吉報 投稿でのご指摘、どう受け止めるかこの地に住む関係者の真価が問われる 私達17期(獅子の会)は、この4月4日に卒後55周年をこの地で開催する予定 再度、参加への呼びかけをしてみよう! 
    昨年の7月、私達「山口アクティブシニア」では会員のhys氏講師で「大内家(文化)」について学んだ HP「集まれ!!アクティブシニア」7月のページを参照 青春時代を山口の地で学んでいながら知らないことが多くあった すでにいろんなことが動き始めているのだろう この地が大きく変わるかもしれない 期待が膨らむ 私が誇りを持ち続けたこの地へ ”おいでませ!!やまぐち” このワクワク感の気持ちを裏切らないでと願うばかりである (Myz)   

コメントを残す