幕末から明治、外国人に映った日本の日常 ③スウェンソン

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2024年 9月トピックス】  

このシリーズでは、幕末から明治にかけて外国人が見た日本の日常の光景を彼らの日記等から紹介している。

◆仏・外交官スウェンソン

駐日フランス公使ロッシュに仕えたデンマーク海軍の軍人であり、フランス海軍に出向中、日本に赴任したスウェンソン。彼の日記には日本の若者の意外な側面が目に留まったようだ。

すなわち、

「求められれば自分の意見を述べる。青二才の若者が大名やゴロジョー(ご老中)に向かってフランクに率直な会話をする」。

「日本では地位と年齢を尊ぶことを教える一方、自己の尊厳をきちんと主張することを教える。こうして育てられた自尊心や独立心が日本人を他のアジア人や中国民族よりずっと優れたものにする。」

と見た。

また、日本人のユーモア好きをフランス人に似ていると綴っているのが面白い。

「ユーモアがあってふざけ好きなのは日本人すべての階層に共通している。上流の人は威厳を保つ必要があるため通常それを隠しているが、必要がないとなると、すぐそれを外してしまう。

下層の人は仮面をかぶる必要もないからいつでもどこでもタバコをふかしながら口々に冗談を飛ばし、悪意のないからかいをしている。皮肉を飛ばし合っても誰も怒らない。こうした点はフランス人とよく似ている。」

つづく

(学23期kz)

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