山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2024年 3月トピックス】
◆山口の詩人といえば金子みすゞもさることながら、中原中也もいる。
中也も金子みすゞ同様夭折した。
ご存知のとおり湯田温泉には記念館が建っている。
そう、中也の出生地は湯田温泉だ。
今年の初め、NYタイムズに山口市が紹介され脚光を浴びたが、この機会に中也も海外の注目を集めて欲しいものだ。
中也はクセがある人物のように思うが、各界にファンが多い。
伝説的なロックグループ「はっぴいえんど」のメンバーでドラムを担当していた松本隆氏。
松本氏は作詞も手掛け、長年にわたり曲に歌詞を付けてきたが、気が付いてみると作詞家として阿久悠にも引けを取らないくらい多くのヒット曲を生みだしており、2017年には紫綬褒章を受章している。
その松本氏が、好きな近代詩人として宮沢賢治、萩原朔太郎よりも先に、中原中也の名を挙げているのだ。
ドラマーだけあって韻律、リズム感が「命」の松本氏。彼が中也は音楽家だという。言葉という楽器を弾いている音楽家だと。中也の詩を目で読むより、声を出して読んだ方が良いと語っている。
◆中也は、山口高商卒の「知の巨人」柴田敬教授の5歳下。山口高商の卒業期別でいえば、22期に相当すると思われる。
中也は代々医者の家系である中原家の長男として明治40(1907年)に湯田温泉で生まれる。幼い頃は神童呼ばわりされもしたが、青年時代には婿養子の医者として中原家に入った父親との確執もあった。
そういうこともあってか17歳の時に京都へ出る。その後19歳で東京に移っているため、高商生と酒を酌み交したことはなかったのだろう。しかし、幼馴染みはいたはずだ。
◆文人仲間
中也は多くの文人・詩人と交流があった。小林秀雄、太宰治、坂口安吾、吉田秀和、檀一雄、草野心平などだ。
しかし、中也はあまり人付き合いが上手い方ではない。むしろ下手だ。かなり下手だ。
喧嘩っ早いのが良くない。
特に酒が入り、酔いが進むと、しつこく絡む癖が出てしまい、喧嘩となることが多かったようだ。
相手に議論を吹っ掛け、「チェ、だからおめえは・・・」と、殺し文句を切る。
困ったものだ。
しかし、詩については評価される作品を残している。
◆皆さまの中也論・・・お聞かせください!
好きな詩もお伝えください。
(学23期kz)