上田鳳陽先生の句 ②

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2024年5月 トピックス】  

◆花衣 八重九重に重ね着て つかへまつらせ 萬代までに

鳳陽翁が作った句であるが、80歳の時の句だ。

◆鳳陽翁に人柄について以前にも書いたが、飾らない性格で、感情豊か。儒学の本旨に沿って自らを厳しく律したが、人に篤く、丁重に接したという。好奇心に富み、食欲も旺盛だったようだ。

鳳陽翁は徹底的に健康志向であったかというとそうでもない。

翁が愛用していたとみられる煙管が墓所を移す時に出土している。

【写真参照】

煙管が副葬品として埋葬されていたということは、相当な愛煙家だったということだろう。

しかしそれでも老け込むことはなく、髪は晩年まで黒々としていたようだ。また老いても眼鏡なしで書を読み、歩くに際しても杖を用いなかったという。

江戸時代、平均寿命が40歳に届かない時代に80半ばまで年を重ねた鳳陽翁。

老いてもなお、心身ともに健康であったようで、見習わないといけない。

少なくとも旺盛な好奇心と旺盛な食欲だけでも。

(学23期kz)

副葬品として出土した鳳陽翁愛用の煙管(鳳陽会本部に展示)

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