タイ訪問時の仏暦2567年5月22日は、ブッタの誕生日

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2024年6月 トピックス】

 タイ族が11世紀頃に現在のタイの土地へ中国雲南省から南下して来た民族移住の時代は、当時 タイ族はピー信仰(精霊信仰)を享受していましたが、上座部仏教 が最大の勢力を持つ宗教として成立するのはラームカムヘーン王(在位・西暦1279年 – 1300年)の時代であります。

後に王に即位したリタイ王(在位西暦1347年 – 1368年)は、衰えて行くスコータイ王朝を仏教思想で立て直そうと、タイ族の君主として初めて出家を行い、タンマラーチャー(仏法王)と名乗りました。  これは日本の奈良時代、東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏)を建てることで、天皇の仏教権威を高める鎮護国家で国政を安定化しようとした聖武天皇と似ています。

リタイの出家、およびタンマラーチャーの思想は、王権を高める上で非常に有利であったためアユタヤ王朝、ラーンナータイ王朝などの周辺諸王国に伝播して いきました。

さらに、この出家の習慣は、初期の頃は王が行っていましたが、後には民衆にも伝播し、タイ族の男子は成人すると必ず出家するというのが暗黙の義務になって いました。

また、タイ国の祝日で仏教関連の祝日が5日あり、アルコールの販売禁止日(禁酒日)になります。

ところで当方、西暦2024年(タイ歴2567年)5月20日から26日まで渡タイしました。

仏教関連の祝日の一つで 5月22日がブッタの誕生日 仏誕節 (ウィサーカブーチャー)でした。それは、ブッタの誕生と悟り、入滅(煩悩が消えた状態)を記念する日です。タイの仏教行事の中で最も重要な日とされ、 毎年陰暦の6月満月の日にお祝いします(今年は5月22日)。

仏誕節は様々な国で行われ、形式は異なるものの一般的にはウエーサーカ祭と呼ばれています。この日は宗派 (日本の大乗仏教、上座部仏教)を問わずお祝いします。

当日は、信仰深い仏教徒は家族全員で寺院に行き、善行を積む行い(タンブン)をします。また夕方頃から寺院には参拝者が訪れ、お経を唱えながら 本堂や礼拝堂を三周する儀式「ウィアンテイアン」が行われます。

三周する理由は、三宝(仏、法、僧)を意味し、一周するごとにそれぞれの宝を想い お経を唱えます。王室寺院以外の寺院であればどこでも参加できます。

当方も駐在時、バンコクの寺院にお参りしました。 

(29期K.Y.)

バンコクのホテル内レストランのフルーツブッフェ

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