山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2024年12月 トピックス】
毎年恒例の師走のイベント
ベートーヴェンの第九コンサートに出かけた。 今年は第九が初めて演奏されてから200年目の節目の年らしい。
東京フィルハーモニーの総監督となった佐渡裕さんがタクトとを振る。
佐渡裕さんは小澤征爾氏に師事し、一万人の第九や、コンサートの前には自ら楽器を弾いたり、演奏曲目の歴史や背景を分かりやすく説明するなど、大柄な体格も含め、これまでの指揮者のイメージを大きく変えた1人だと思う。
今宵の演奏は、クリスマスイルミネーションが美しい東京オペラシテイ。
第九に相応しいコンサートホール。
万雷の拍手の中、登場した佐渡裕氏は
「ベートーヴェンの第九の第一楽章は、音符(レとラの様に音が離れている)と音程が分断されています。分断された音符で作られたメロディーは音が暴れたり怒っている様です。
一方で、第四楽章のメロディーは、音と音が隣り合わせで、まさに手を取り合って音を繋げていくという旋律です。
そしてみなさんお待ちかねの、歓喜の歌は、手を取り合うだけでなく、喜びを分かち合い、そして抱き合ってお互いを讃えよう!
という歌詞でクライマックスを迎えるのです。」
と爽やか口調で解説してくれた。
世の中は、まさに分断の連鎖。
ウクライナ,イスラエルの紛争などだけでなく、身近な私の職場でも、利己主義が台頭し、攻撃的な文書(テキスト)で個人の怒りを、ためらいや 恥じらいもなく周りに拡散させている人が目立ちます。(若者ではなく40代,50代)
コロナ禍で定着したリモートワークは、隣に座る人の手を取ったり、抱き合って(これはセクハラ?笑)喜びを分かち合うことを人々に忘れさせている様に感じます。
素晴らしい演奏でアンコールの万雷の拍手が鳴り止まない中、来年は(組織)の分断を,歓喜に変えるぞ!と思いを新たにした、師走の日曜日でした。
良いお年をお迎えください。
学37期 上野啓
写真はオペラシテイに飾られた 假屋崎省吾さんの作品です。