◆ゲーテの陽、カフカの陰
金子みすゞを「絶望の側に立つ詩人」とする頭木弘樹氏の本に、「希望名人のゲーテ、絶望名人のカフカとの対話」なる本がある。
ここで、ゲーテとカフカの生い立ちや作品、友人との往復書簡などから、両者の性格を対比させており、明確にゲーテは「陽」、カフカは「陰」として、両社の対照を際立たせている。
例えば・・・ゲーテとカフカは・・・
前向き-後ろ向き
強さ-弱さ
自分を肯定-自分を否定
行動する-ひきこもる
生きる喜び-生きづらさ
仕事にやりがい-仕事は苦痛
恋を楽しむ-恋に苦しむ
結婚と子供-生涯独身
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しかし、それでもカフカは自殺をしていない。
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以下も両者の言葉だ。
絶望も必要-希望もある
ものごとの捉え方も多分に影響しているのかもしれない。
例えば、グラスの中に半分入っているワイン。
まだ半分も飲めるとみるゲーテ、あと半分しか飲めないと悲観するカフカ。
両者の没年齢を調べてみた。
ゲーテが82歳、カフカ41歳。
うなずける。
◆両者の絵
両者は共に絵が好きだったようだ。
絵を見ても陰と陽がよくわかる。
◆カフカ作品への自己投影
「不条理」が代名詞のカフカの作品。
その一方で、社会・経済の変化に伴い、生きづらさを感じる病理的な悩みを抱える者が増える中、カフカの作品に感情移入することで共感を得る者がおり、このためカフカが一定の人気を保っているようだ。
日本だけではなく、世界中で。
(学23期kz)


