山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2025年12月 トピックス】
◆新年の参拝
全国の神社の中で正月の参拝者が多いところはどこだろう。
警察庁は2010年以降初詣の参拝者の集計と発表を取り止めているが、「AI」君が各神社仏閣の発表や各種情報誌をもとに推計した参拝者数のランキングは以下の通りとなっている。
(単位は万人)
1明治神宮(310~319)
2成田山新勝寺(305~311)
3川崎大師平間寺(300)
4浅草寺(283)
5京都・伏見稲荷大社(277)
トップファイブのうち、上位4位は関東だ。
これは人口が多いので自ずとそうなるのだろうし、またインバウンドの旅行者も成田があり羽田もあるため、関東での参拝者が多くなる。
しかし、関東の中でも最も参拝者を多く集めるのが明治神宮だ。
11月末の長州歴史ウォークの会場となったところだ。
新年には明治神宮本殿前で手数入り(でずいり)ー横綱土俵入りの奉納ーが催される。
今年は1月7日に豊昇龍関が務めた。
◆いつ創建されたのか
鬱蒼たる森を見れば、500年も前に造営されたのではないかと思わせる。
いつできたのか・・・
意外と歴史は浅い。
大正時代だ。大正9(1920)年11月1日。
もともと、何の目的で神宮が建てられたのか・・・
明治天皇と昭憲皇太后を祀る神社として創建されている。
明治天皇が崩御されたのが明治45(1912)年。昭憲皇太后が崩御されたのが大正3(1914)年。
従って、建てられたのは天皇・皇太后崩御後ということになる。
◆靖国神社
靖国神社の歴史も古くはない。
明治2(1869)年に東京招魂社として創建され、明治12(1887)年に現在の社名に改称されている。
明治神宮の内苑の鎮座祭が行われたのが大正9(1920)年11月。
外苑が完成したのが大正15(1926)年10月。
この年の12月25日(大正天皇崩御の日)に元号が明治から昭和に変わった。
◆神宮内苑
明治神宮の内苑は森の中にある。
森は大正時代に人工的に作られたものだ。
以前、民放のテレビ番組で、明治時代に原宿から渋谷方面を望んだ映像が流れたことがあるが、建物や森など何もない原っぱだった。
もともと、内苑は御料地で、外苑は練兵場だったところだ。ここに多くの樹を人工的に植えたのだ。
全国各地から10万本の献木があったという。
植林されたのは針葉樹や広葉樹ではなく、カシ、シイ、椿など常緑広葉樹の照葉樹。
照葉樹の葉は厚く、燃えにくい。
昭和20(1945)年4月13日の戦時の東京空襲で社殿は焼失したが、明治神宮の杜は照葉樹が多かったため、炎の犠牲になることなく姿を留めることができたのだ。
つづく
(学23期kz)


