気の緩み
◆ドまぐれイーグルの落とし穴
数年前、友人とよく行くコースでのお遊びゴルフで幸運なショットが出た。パー4のコースで、ドライバーがまっすぐ飛び、残り140ヤードを7番アイアンで打った球が、何を間違ったかカップインした。イーグルだ。
別のゴルフ場での悔しい思い出がある。パー5のサービスホールで、ピンから3メートルのところにツーオンしたが、パットを仕損じ、イーグルをとり損ねたことがあったが、このホールでそのカタキをとったのだ。
イーグル!
さすがに気分がいい。
「よーし、これで思い残すことはなくなった。・・・場合によっては」
「いま死んでも構わない・・・かも」。
湧き上がる興奮の余り、気分が上ずり、気が緩んでしまった。
心筋梗塞を発症し救急車で運ばれたのが、この数日後であった。
「・・・場合によっては」、あるいは「・・・かも」
こうした留保条件を付けたのが功を奏したのか、首の皮一枚つながった。
美技に酔う余り、我を忘れ、浮ついたことを思ってはいけない。
謙虚でなくては。
◆孔子の言
漢文の授業でこういうのがあった。
子曰く
朝(あした)に道を聞かば、夕べに死すとも可なり。
ん! 待て、待て。
道を求めんがための、たとえ話だ。
救急車で運ばれて以来、私は浮ついた思いは消すように努めている。噓から出たマコト。これは勘弁してほしい。
(学23期kz)
山口大学経済学部同窓会 鳳陽会東京支部
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