教養課程の授業 西洋史

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2024年 6月トピックス】

◆西洋史(アメリカ史)の先生

女性の先生だった。ファーストネームは「邦子」さん。

姓は山口だったか。

いや、違うような気もする。

名前を調べようとしたが、当時のシラバスは大学に聞いても判らず、文部省に問い合わせても残っていなかった。

◆小柄な邦子先生

夫婦で山大の教壇に立たれており、御主人の方はえらく背が高い先生で、やはり教養課程で教えておられた。

ご主人に比べ、「邦子」先生はえらく小柄。

踵の高い赤のピンヒールに白いスーツ姿がお気に入りの装いだった。

髪には強めのパーマが掛かっており、色白の顔に、真っ赤な濃い口紅が強いアクセントとなっていた。

大教室での授業であっただけに、小柄なお姿が、ますます小さくみえる。

そんなことを計算に入れてのヒール丈の高い靴だったのかもしれない。

◆重い歴史

授業の中身はアメリカ東海岸に着いた英ピルグリムファーザーズを出発点に、西海岸に至るまでのアメリカ「開拓」史で、アメリカ先住民をどのように扱ったのかを含めた講義であった。

当時の私は高校を出たばかり。高校では習わなかった歴史の総体。汚れた醜い史実、隠された史実を織り込んだ総体としての歴史を学ぶことのできた刺激的な授業であった。

高校では表面的な事実、勝者による記述がもとになった「歴史」の暗記が中心であったが、多様な視点、逆の視点に敗者の視点を織り込んだ歴史の授業。

大学ならではの授業だ。

大学に入学し、大学という新たな次元の学び場を得た。

大学で新たなことを学ぶスタート台に立ったことを実感できた新鮮な授業であった。

またあの当時、ジャーナリスト本田勝一が流行っていた。

高校の同窓生U君が、本田勝一を熱く語っていたことを思い出す。

(学23期kz)

コメントを残す