山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2024年11月 トピックス】
その昔、二人の文豪の作品は読んだことはありそうな気はする。
少なくとも「現国」の受験によく出るということで読んだことはあったが、よく覚えていない。
◆明治から昭和初期にかけて多くの文人が出たが、森鴎外は別格だろう。
鴎外は文学の世界だけではない。
森は医学博士にもなっており、陸軍軍医として日清・日露戦争に従軍している。
医学校に入るにあたり、実年齢より2歳多く偽り、東京医学校予科に入学し、本科も優秀な成績で卒業している。
医学を学ぶために留学した先のドイツ。
このドイツを背景にした作品も多い。
◆小倉時代の鴎外
この間、軍医人事の都合上小倉にも短い間に赴任するが、日露戦争の勃発とともに、翌年すぐに小倉を離れている。
しかし、短い間であれ鴎外が過ごした小倉の町には鴎外に因んで「鴎外通り」、「鴎外橋」がある。
この小倉時代の鴎外の足跡をテーマとした物語もある。
ご存じの「或る小倉日記伝」(松本清張)。
繰り返し読んだ。
身体に麻痺を持ち、不自由な身ながら熱心に鴎外の足跡を研究する息子を助け、懸命に手を差し伸べる。
我が子を思う母親の献身的な姿には胸が詰まる。
(学23期kz)
