懐かしい味、残業時の出前

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2024年11月 トピックス】

◆西新橋には多くのメシ屋があり、夕食によく食べていた。

しかしあまり行ったことはない。

どういうことか。

出前だ。

◆かつて大部屋で比較的長く勤務したことがあった。

ワンフロアーで70~80人いたろうか。

夕方6時頃になると、残業に備え、その日の2名の当番クンが残業する職員に一人づつ注文を取る。

●●から出前が届くと「●● 来ましたぁ」と当番君。

別の店▲▲から出前が届くと、「▲▲ 来ましたぁ」と大声で叫んで知らせてくれる。

◆大声で知らせないと、出前に気付かず、食べ時を逃し冷めてしまい、仲間うちで小さな問題になったことがあった。

中には小柄ながら、仕事部屋にふさわしくない、とんでもなく大きな声で叫んでくれる当番君もいた。

その時には、その「大声クン」、ただ者ではないかも、とは思っていた。

その大声クン、国会議員となり、昨今では年収の「壁の問題」で時の人となっている。

◆出前の注文も、簡単ではない。

ラーメン、うどんでもトッピングのバリエーションがある。

焼きそばでも硬焼きそば、柔らかい麺、ぱりぱり炒麺、具の大盛・普通盛、餃子を付けるか付けないか。

また、出前の注文のタイミングも6時、7時、8時頃に。

うどんやラーメンの場合、早く食べないと麺が伸びるが、ただ、中にはうどんやラーメンをすぐに食べず、ふやけさせ、太らせて食す猛者もいた。

◆当時は、土曜日は半ドン。

その時にも昼飯を出前でとっていた。

それから徐々に隔週で土曜半日となり、間もなく完全週休二日制となり、土曜の出前は自然消滅と相成った。

以前は職場の近くに、先輩から引き継いだ多くの名店があった。

役所、公社・公団があったため、つい数年前まで土曜も店を開いていた。

うどん、ラーメン、中華屋、イタ飯、蕎麦屋、寿司屋、和食、焼き鳥、焼きとん・・・

◆2020年の東京オリンピック開催が決まった頃からだろうか、飲食繁華街を含み一帯が再開発の対象となり、多くの老舗のメシ屋、居酒屋が姿を消した。

中には店を移転して営業を続けている昔の出前店がある。

ありがたい。

出前・・・若く働き盛りの頃の懐かしい、想い出の味。

最近では、用事を作っては店の大将や、出前を届けてくれていた昔馴染みの店員クンに会い、昔の味に出会うために足を運ぶことを楽しみにしている。

(学23期kz)

「おぴっぴ」は閉店
移転前
移転後 ハイカラな看板に

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