山口大学経済学部同窓会
鳳陽会東京支部
【2024年12月 トピックス】
今年1番の底冷えの日に、偉大なリーダーを偲ぶ会が行われた。
体調を崩されて,わずか2週間で帰らぬ人となった。あれからもう1年、ご遺族と亡くなる2週間前まで、事業の立ち上げに奔走するこのリーダーを,支えた投資家の会長が提供してくれた場であった。
このリーダーは、一部上場企業の専務や要職を歴任されだが、なによりも50代半ばに企業内ベンチャー的な新規事業をゼロから立ち上げた事は、バブル崩壊後、大企業がチャレンジを忘れ、保守的な経営者ばかりが増える中では異才だつたと言えるだろう。
そこに至る為に必要な、経営者としての確固とした信念と、夢を実現するためのエネルギー、そして何より、一人一人の人を大切にする優しさのいずれをも兼ね備えていたからこそ、なし得ることができたに違いない。
このリーダーの元に集ったメンバーは、私自身を含め。ピカピカのキャリアや特別なスキルを持っではいなかったし、むしろ親会社や他社では余り評価をされず、燻っていたメンバーの方が多かった様に思う。
それでもリーダーから矢継ぎ早に繰り出されるタスクを、汗をかき,頭を使い、手足を動かし、叱咤激励を受けながら、チームとして着実にこなし、成長して行った。
それらのタスクには新規工場の立ち上げや,短期間での販売網や施工網の構築など、競合他社が長年かけて構築したものを,わずか3年で作り上げた。
そして、事業は黒字化、従業員1500名、売り上げ500億円を超え、TVでは連日CMが流れ、誰もが知る会社となった。
それから10年足らずでの偉大なリーダーの逝去はあまりにも突然で、今も信じられない。
私自身は,その後スタートアップを含め、いくつかの会社の経営に携わってきたが、このリーダーの足元には遠く及ばない。
遺影の前に立つと、「おー上野、まだまだだな。まあ頑張れ」と微笑みながら亀田さんが声をかけてくれた気がした。
ありがとうございました。
安らかにおやすみください。
学37期 上野 啓
写真は会場の東京会館のクリスマスツリー