随筆 横目で眺めた経済学 23 シュンペーター

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月 トピックス】

シュンペーター・・・昔からよく名前を聞いていた経済学者だ。

「イノベーション」、「創造的破壊」、「起業家(アントレプレナー)」はシュンペーターの代名詞とも言え、今でも新聞・雑誌でよく聞く。

学者として大物であることは間違いなく、またシュンペーター自身、多くの学者を育てた。

サムエルソンやレオンチェフ、ガルブレイスなどは彼の弟子だ。

我々鳳陽会の先輩・柴田敬博士も京大助教授時代、ハーバード大でシュンペーター教授のゼミ生だったことがある。

◆枠を超えた経済学者

オーストリアで生まれ。

ボン大学を経て、米国に招聘されハーバード大で教鞭をとる。米国ではアメリカ経済学会会長にも就いた。

オーストリアでは財務大臣をやり、民間銀行の頭取となり実務経験もしている。

経済学、特に近代経済学は古典派とケインズ派の相克で発展してきた感があるが、どちらの学派も静学的な考察が多く、内的要因によって局面がドラマチックに展開・発展していく動学的なモデルになっていない。

静学では緻密な分析が重視され、限界分析で微分を用いた数学が多用される。

他方、動学的な分析では、分析ツールとして数学は活用されにくい。

シュンペーターも数学はあまり得意ではなかったようで、数学は弟子のサムエルソンから学んでいたともされる。

マルクス経済学との関係はどうか。

シュンペーターはもともとマルクスをよく勉強していたようだ。

しかしマルクス理論を批判的に論評することが多い。

◆起業家

創造的破壊をもたらす起業家

エアコンの効いた大きな個室で、本革の椅子に腰かけ、社員が働くのを左うちわで眺めているような大企業の社長さん。

こうした社長さんはシュンペーターに言わせると、「起業家」ではない。

「企業家」であっても、「起業家」と呼ばない。

イノベーション・・・

それはシュンペーターのいう「新たな結合」によってもたらされる「創造的破壊」を作り出す「起業家」の精力的な活動。

これが経済ダイナミズムの源で、社会を新たな局面に引き上げる「革新」とする。

また、小企業のうちはイノベーティブであっても、売り上げが伸び、企業の規模が大きくなると「守り」に入り、革新の色が薄れることになりがちになることにも注意が必要だ。

◆単なる経営学者でもなく、社会学者でもなく・・・

シュンペーターは何者か。

単なる経済学者ではない。

経済学者でなければイノベーションを説く経営学者か。

そうでもない。

では、社会学者の大家として取り上げられるか。

それも違う。

単なる経済学者、経営学者、社会学者を超えた大学者だが、こうなると色は薄まる。

名前も今一つ浸透していかない。

もったいない。

◆シュンペーターが高く評価した日本の経済学者とは

日本の経済学者も米国に向かい、シュンペーターのもとに学びに行った。

その中でシュンペーターが高く評価していた日本人経済学者の名を挙げている。

柴田敬博士。

柴田敬は福岡市生まれで、福岡商業高校から山口高等商業に進学した我々の先輩だ。

山口高商から、さらに京大に学び、京大の教授に。京大で博士号をとった。

また1951年から1963年まで山大経済学部でも教鞭をとり、経済学部長も務めた

鳳陽会東京支部の中にも、卒業期が一桁の先輩方の中には「柴田ゼミ生」がおられる。

(学23期kz)

J.I.シュンペーター教授
柴田敬博士

「襤褸は着てても心は錦」・・・80年代・・・そんな就職活動

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月トピックス】

岡山支部 岡山Bさんからの投稿

この頃は年間を通して就職活動が行われていると言う。3月は既に三年生の活動もかなり進展していて、最終面接を受けたり、最終決断を学生に迫る企業さんもいるようだ。

現役の三年生の皆さん、就職活動のご健闘を祈ります。そして、鳳陽会同窓各位はみんなで応援します。

80年代の就職活動において、「就職活動解禁日」(10月1日の設定)と言う企業側と学生との”一つの紳士協定”があった。だから、学生も4年生の6月くらいまではあまり就職活動を意識することはなかったように記憶している。(就職した先輩が帰山して、ご馳走になる絶好の機会でもあった)

かなり晩熟(おくて)の学生だったのか、友達の下宿で友が既に就職活動に動いている話を聞いて、のそのそ動き出した。本腰を入れて活動したのは8月の夏休み後半だった。(今の”情報の重要さ”をその時に知っていたら、その時点では何たる不覚か・・・)

最終的に就職する企業、採用試験の内定までは一週間ほどの最速であった。反対に言うと最終戦に無理やり参戦した状態だったかもしれない。

バブル期前頃から初期のリクルートファッションなるものが存在して、今では服の量販店も百貨店もそれなりの体制が整っている。

40年前の自分の場合はどうであったか?

二十歳の成人式というタイミングで背広を着るのが初めての機会。その背広をもって就職活動をするのが当たり前という考えであった。濃紺のシンプルな「YA体」のもの。

移動する時の書類入れは、学食の一角にあった購買で求めた青色のビニール製の袋、その一袋のみ。あと、採用試験が進み、宿泊を伴うような遠距離の旅に出るときはオレンジ色のスポーツバック。

今はリクルートファッションなるものと比較すべきもないが、何たる姿か!(笑)「襤褸は着てても心は錦」・・・そんな就職活動であった。

しかし、こんな学生は他にもいた。入社することになった企業で同期となった樽大柔道部主将はほぼ同じ様子であった。自分は時流に負け、就職してからはフレンチコートを買った。しかし、樽大出身の彼は背広の上に大学時代の薄手のジャンバーのみ。

(硬派中の硬派!しかし、冬になると北海道育ちの彼はスキー場ではヒーローとなる)

昨今の国会のやりとりの中で、ある議員が高市総理に「訪米する際は日本で最高品質の服を着て米国大統領に会ってください」と言う。高市総理の答弁は「そのような趣向をあまり持ち合わせていない。そして、物持ちがいい方で、良いものを長く着るタイプだ」と答弁する。

ある議員の質問には、米国では”出来る人は見た目が大事”という背景がありそうだ。

前期高齢者に足を踏み入れようとする今はどうか?

少しは見た目を気にするようになった。書類入れもビニール袋からそれなりのものを数種類持つようになった。鞄も何種類か持っている。

社会人生活、そして、カミさんの養いが良かったのか体格は大きくなった。背広は「YA」から「YA⇒A⇒AB⇒B⇒BB)そう、「BB体」に落ち着いてきた。(人間の盾とも言われることがある機動隊でも〇暴でも勤まる体格)

まだ吊るし物の背広でも何とかなっているから、経済的だ。(勿論、フルオーダーといった贅は尽くしていないが、セミオーダーまでは懐の紐は緩めたこともある)

そんな風に時代に流され、また一部では抗いながら生きている。

「「襤褸は着てても心は錦」」ここは変わってはいない。「一本どっこのうた」(一本独鈷)を心の中で歌い続けることとなるのであろう。

スイスに学ぶ ➁中等教育のデュアルシステム

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月 トピックス】

◆ビジネス国際競争力首位・スイスの中等教育

今やAI花盛り。

議論の中心になっているのではなく、社会に実装され企業の中でも使われ始めた。

その中で有名大学を終えて金融業界やコンサルに就職した新入社員・若手社員らがAIの浸透の影響を浴び始めているようだ。

金融業ではこれまで新人が行っていたような定型的な文書作成や資料作りはAIがやってくれるので、「AI君」で間に合うことが多くなっているそうだ。

実際、米国ではコンサル会社で高給取りだった若者が金融機関やコンサル会社での先行きを見切り、職業訓練を経て、建築現場や配管工としての途を歩み始め、結構なカネを稼ぐ「ブルーカラー・ビリオネア」も出始めたと報道されている。

◆AIは日に日に進化しており、「SaaSの死」という言葉がはやり始めた。

定型的な文書ソフトや金銭的な処理を行うソフトも不要となるほか、医者、弁護士、税理士・会計士などが行っていた相談業務や各種報告書、決算書、確定申告書作成業務も大きく変わっていく可能性がある。

私自身の経験でも、手元の無料AIでさえ決算書を読み込ませれば、ある程度のもっともらしいアドバイスをしてくれる。

出来上がった文書に、更に注文を付ければ、ちょっと見では「行き届いた」と思われるような結構な経営指南書が一瞬で出来上がってしまう。

恐るべし、AI君。

◆スイスの職業学校

スイスでは、中期教育後期(高校生)のコースとして、大学(総合大学、教育大学)進学コース(約2割)、専門大学という進路の他に、スイス独自の職業教育訓練制度(Vocational Education and Training、略称VET)がある。

中学卒業生の6~7割の学生がここで商業・経営、卸・小売り、建築・土木、介護・産科など、職業全般にわたる実業を学ぶ。

これは学校での座学(週1~2日)と企業実習(3~4日)を組み合わせたデュアルシステム(二元制度)となっている。

このコースでは、2年後には国から基礎訓練修了証、3~4年後には能力取得証明書を取得できる。

VETでの学びは就職に直結しているため、職業訓練を終えた若者の失業率は極めて低く抑えられている。

また、得られた能力は汎用性があり、転職にも強いことになる。

かつてスイスでは義務教育を終えた時点で、大学進学か職業訓練に進むか選択することになっていたが、今では職業訓練で学んだことを極める専門大学に進学することも可能となっており、進路の変更は柔軟になっている。

◆継続教育

また就業後、資格取得などのキャリアアップへのサポートを企業が行うことも、約8割の中小企業で行われているという。

AI時代にあって、スイスの実学教育システムが新たな脚光を浴びるかもしれない。

また日本では、高卒後の就職にあたって時代錯誤ともいえる硬直的な1人1社制度がある。売る手市場に変わった今日、職業選択の範囲を著しく狭め、就職後にも会社とのマッチングに問題が生じており、入社後早い段階での離職率が高まっていることからも、スイスの制度に学ぶことが必要ではないか。

(学23期kz)

スイスに学ぶ ①国際競争力の源泉

スイスに学ぶ ①国際競争力の源

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2027年3月 トピックス】

◆IMD国際競争力ランキング

2025年のIMD(国際経営開発研究所)が発表した国際競争ランキング1位はスイスだった。

欧州の小国スイス。

この国のどこが優れているのか。

2023年の数値(OECD)では、スイスの平均年収は世界最高水準で、日本の3.3倍。

時給は都市部で約4千円超であり、日本の最低賃金の4倍近い。

物価上昇率も高いが、それ以上に賃金が上昇している。

◆名だたる世界企業が拠点を設置

スイスの本社や地域統括本部を置く国際企業は約1000社。

そのほとんどが北米や欧州の企業だ。

例えばキャタピラー、デュポン、グーグル、IBM、ジョンソンエンドジョンソン、プロクターアンドギャンブルなど名だたる一流企業が拠点を構える。

柔軟な労働法、魅力的な税制優遇(法人税免税措置)措置、優れた産業インフラ、政治的な安定性、財政・金融・通貨の安定(コントロールされた財政赤字、柔軟な金融政策、スイスフランの安定)など、意欲的な事業活動を行う上で基本的なインフラが整っているということだろう。

また、公用語もフランス語、ドイツ語、イタリア語、ロマンシュ語の四つがあり、スイス居住者に多様性があるため、製品やサービスを提供する上でのテスト市場としても最適だとされる。

◆人材育成

国土が狭く、人口が少なく、天然資源が限られている国、スイス。

日本も同じだが、こうした国では人材育成に配意するのが常だ。

大学の世界ランキングを見ると、11位に国立大のスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH)がランクされている。

アインシュタインの母校だ。アインシュタインがETHに在籍したのは1895〜96年。その後1912年に教授として帰還。その際に使用していたロッカーがETH構内に保存されているという。

しかし、大学の世界ランキングでは世界のトップクラスというわけではない。

(東大よりははるか上だが・・・)

しかし、ここで重要なのは大学地震のランキングより、大学が提供するサービスが優れていることに注目したい。

ここでは起業家を育てることに注力しており、例えば卒業生には資金、メンタリング、研究スペースを1年半にわたって提供するプログラムを用意しており、ETH発のスタートアップ企業の5年後の存続率は95%だという。

もう一つの国立大がある。

国立大・スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)だ。

この大学のランキングは32位ではあるが、ここではETHにも増して、産学連携に力を入れているという。

グローバル企業からスタートアップまで120の企業、75以上のプロジェクト、25の実験室が同大学をハブとして活動している。

もちろん大学は上記2校だけではない。このほかにも高等教育機関にはチューリッヒ大学、ベルン大学、ジュネーブ大学等水準の高い大学がある。

また大学の授業料が安いのも特徴だ。

先に挙げた国立大学2校の授業料は、半期で660スイスフラン(約13万2千円)、4年間で105万6千円。

留学生でも、授業料は変わらない。

◆イノベーション支援

国の機関としてはスイス国立科学財団がある。

基礎研究や国際研究を支援し、特に若手研究者の育成に注力している。その原資は国の予算と寄付から成る。

もう一つ、技術革新委員会というのもある。デスバレー(死の谷)の克服に注力している機関で、中小企業やベンチャーの資金面、技術面の支援により、研究機関と産業との橋渡し役を果たし、イノベーション促進に貢献してきた。

◆外国企業の活躍

こうした研究・開発、創業、発展、他国展開するためのインフラがバランスよく整っているのが特徴ではないだろうか。

もちろんこれには、ビジネスの成功を左右する、より大きな環境ともいえる、社会生活の安定、国内政治の安定、外交的な安定も重要な要素となる。

有名企業になったスウォッチも、ネスレも、もとはといえば創業者は外国人で、外国企業だ。

もともとスイスの時計職人はフランスのプロテスタント(ユグノー)がカソリックの迫害を逃れてフランスに移り住みスイスの地場産業に育っていったという経緯がある。

また、ネスレの創業者アンリ・ネスレはドイツの薬剤師だった。

スイスには世界から起業家を呼び寄せる力を持っている。

日本も真似できないことはないはずだ。

(学23期kz)

スウォッチ本社ビル(スイス・ビール市)

両国もち豚料理「わとん」で大相撲大阪場所前夜祭に参加

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月トピックス】

◆昨日(3月7日(土))の東京は好天に恵まれましたが、夕方から冷え込みました。
昨年7月上旬に仕事を終え、帰宅途中のバスの中で転倒し、頭を打撲し流血の惨事に見舞われ、その後は体調を崩し、昨年の大阪場所の前夜祭以来、丁度1年ぶりの参加となりました。

◆世話役の萩原尚由さんにお声掛け頂き、18時スタートで14名が参加しての開催となりました。
店では大画面でWBCの放映もされており、同点に追い付き逆点、逃げ切りとその都度、歓声に沸きました。

◆テーブルは2卓で、すぐ近くには旧知の仲の超個性派で異色のJさん(49歳)、初対面の宮崎出身の巨人フアンの男性(36歳)と同じく初対面の女性(年齢不詳)でした。
大相撲の話題は勿論、野球の話や有名人の話や芸能人の話とか多岐にわたり、3時間近く多いに盛り上がりました。
皆さん、あらゆるジャンルに物知りで博学で私はタジタジでした。

◆恒例の三賞予想では私は霧島、熱海富士、義ノ富士に投票しました。
2力士当てれば、ちゃんこ2人前です。
ファンとしては阿炎、平戸海、王鵬ですが、今回は当てることを優先しました。
新入幕の藤島部屋の藤青雲が、圧倒的に投票が多いのには吃驚でした。

◆今回はキムチちゃんこでしたが、盛り沢山の料理に舌鼓を打ち、満喫しました。
21時30分に中締めとなりましたが、それから1時間、常光店長に相撲を取る人のあるべき姿勢のようなものを希望して聞きました。
その中で、先場所序二段2枚目で優勝し、今場所三段目3枚目昇進した光星竜に注目とのことで、どんな相撲を取るかAbema TVで観てみたいと思います。
米国ネバタ州立大学で航空学を学び、角界入りした異色の25歳(6場所目)。

帰宅してネットで調べましたら、お父様は何と元幕内安芸乃州で、昔、錣山部屋の打ち上げで知り合い、経営されていた墨田区の焼肉店「安芸の膳」に確か3回~4回位行ったことがあります。
最初は道に迷い、迎えに来て頂きました。
野球の名門広島商業野球部出身。

体調を崩し、ついついネガティブ思考に陥りそうな私は今回、皆さんに励まされて元気を貰い帰途に就きました。
(大感謝)
(学22期 Y・Y)(会社法、永倉ゼミ)
※コメントを宜しくお願いします。
①トピックス末尾の「コメントを残す」欄から。
あるいは
②私のメールアドレスへ
0rb6672r388367t@ezweb.ne.jp

ノーベル賞考 ④数学

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月 トピックス】

◆日本の経済学者でノーベル賞が取れないのは、経済学部に数学

が必修になっていなかったからという説がある。

学問の王様・・・数学。

近代経済学は数学がないと始まらない。

マルクスは経済が苦手だったようで、だから数学が苦手な者は

マル系に走ったというのは偶然か。

◆ホモ・エコノミクス

近代経済学では、もともと合理的な人間を前提とし、コストを最小化し、効用を最大にするように経済行動をすることが前提となっている。

人間を「ホモ・エコノミクス」としてとらえ、モデルを展開するのは良いとして、ナマの人間は四六時中、合理的に動く機械ではない。

人間だからこそ、非合理な行動をとることがよくある。

人間らしい、あるいは人間臭いということは、人間が謎多き非合理な存在であることと同義だ。

個々人がそれぞれ、過去に照らした行動のほかに、予想を織り込んだ行動をする複雑な現実の姿を正確に捉えることは不可能に近い。

では、合理的とは言えない人間の行動パターンを把握するにはどうすればよいか。

このためには人間の行動を後追いで膨大なデータを集め、統計学の仮設検定を用いた行動モデルの構築も含め、データを分析・解析するデータ・サイエンスも有用だ。

◆こうしたことから文系でもデータ分析能力を学ぶ学部の新設が増えており、文系でも、数学や統計学など理科系の能力を養成する傾向が強まっている感がある。

東大や東北大など国立のトップ校で、地球温暖化、AI、再生エネルギーなど複雑化する社会的且つ地球的な問題に取り組むには情報処理・技術・工学などの理工系の素養と同時に、公共政策、国際政治、国際法などの文科系の素養が必要で、文・理融合しないと問題に対応するのが困難になるためだ。

これまで理工系の分野では「STEM(ステム)教育」いう言葉があった。

最近ではこれに文科系のアート(Art)を加えたSTEAM(スティーム)教育が国際的に重視されているという。

大学の中で文理融合学部の新設の動きがあるのはこうした流れを受けたものだ。

そこでは入学時当初は専攻分野を決めず文理横断の先端分野を学び、3年時に専門分野を選ぶという。

◆これまでは特に私立の文系で数学を受験科目から外し、募集人員(入学希望者)

を増やす例が多かったようだ。

経済学部で数学を受験科目に入れると、募集人員が集まらず、受験検定料はあまり入ってこない。

検定料は入学金とともに大学にとって重要な収入源の一つとなっているというのに。

共通テスト代が2万円弱、国立の2次試験が2万円弱。私立では3万円程度。

しかし、今後はそうはいかないかもしれない。

私立文系の経済学部にとって、頭の痛いところだろう。

(学23期kz)

出展 日本経済新聞

厚木市制70周年記念講座に参加

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月 トピックス】

◆市制70周年のイベントの最後を飾る毛利氏公開講座に厚木市のあつぎ郷土博物館まで、品川区大井町から片道2時間半余り掛けて行って来ました。
定員80名のところ3倍の多数の応募があり、今回は抽選には外れましたが、会場の外のホールにプロジェクターが設けられ視聴することが出来ました。
先の1月25日(日)に続いての講演参加となりました。

日時 3月1日(日)13:30~14:30
場所 あつぎ郷土博物館(厚木市下川入)
演題 現代の殿様
~毛利家のあれこれ話~
講師 毛利就慶さん(徳山毛利家第14代当主)

◆冒頭、主催者の山口貴裕厚木市長のご挨拶がありました。
講師の毛利就慶さんとはFacebookで友達になって4年近くになります。
YouTubeで毛利家歴史チャンネルと題する動画を配信されており、これが実にユニークでいつも視聴しておりますが、今回、見逃した動画3本を前日に視聴しました。
今回は限られた時間の中で、一気に1時間の熱弁を振るわれました。
特に毛利元就公以降、毛利輝元公を経て明治維新に繋がる流れの紹介には魅入られました。

◆講演終了後、毛利就慶さんにご挨拶することが出来、記念のツーショットを撮って頂き、お宝写真となりました。
あつぎ郷土博物館で販売されている石田和朋著、「毛利元就(改訂版)ぶら見て歩き」を購入しましたので、少し時間を掛けて勉強してみます。
足取りも軽く厚木の街を後にし、帰途に就きました。
(学22期 Y・Y)(会社法、永倉ゼミ)
※コメントを宜しくお願いします。
①トピックス末尾の「コメントを残す」欄から。
あるいは
②私のメールアドレスへ
0rb6672r388367t@ezweb.ne.jp

随筆 横目で眺めた経済学 22 シンクタンク Z

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年3月 トピックス】

◆経済対策に関係する業務に携わっていると、色々な疑問や問題が湧いてくる。

巷間言われていることであっても、本当にそうか、なぜそうなのか。

違うとすれば、どこがどう違うのか。

こうしたことを究明しなければ、経済対策を打つ際、適切な対応ができないのは当然だ。

また、それよりも予算を査定する側としては、理屈と数字で予算要求してくる官庁に応対する必要がある。

◆まず、当方で問題となっている情況や事実を突き止め、分析しておかないと当方も納得できるしっかりした議論がでず、決着がつかない。

予算要求する各省庁では最新の情報を持ち、理論武装してくる。

それなら予算査定する側も、独自の調査研究機関を有し、自らの理屈に加え、最新情報とデータを持っていなければ、議論する相手方に立ち向かうことができない。

こうしたことから、査定官庁もシンクタンクを作ろうじゃないかということになった。

◆経済研究所Z

官庁の経済研究所Z。

現実のマクロ経済問題を分析・解明し、政策提言につなげる研究機関であり、経済・財政・税制・金融など、各分野から学者・研究者を集め、調査・研究がスタートした。

こうした研究機関のトップには財政・金融相当力量のある大御所が要る。

初代所長に舘隆一郎先生(東京大名誉教授)を迎えた。

舘先生の就任時、ある格言を披露された。

「歩みの遅い者が、一番遠くまで行く」

いつになっても舘先生のことが話題になれば、この格言を思い出す。

(学)23期kz

追記

後々、誰の格言か調べてみると、欧州でよく使われている格言のようだ。フランスで、イタリアで、ロシアで・・・

館龍一郎先生

清正公、そして乃木将軍 ②

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年2月 トピックス】

◆清正公を崇敬する乃木将軍

前稿(その①、2/23日掲載)で述べたように、西南の役を契機に乃木は熊本城を築城した加藤清正を生涯崇拝することとなり、清正公の慰霊顕彰の祭典を乃木自身が祭主となって執り行うこともしている。

1回目は明治11年、西南の役に従軍した将校を連れての祭典を挙行した。

熊本・加藤神社でのことだ。

この時奏上した祭文には清正公の偉業として「戦術眼、築城技術、治民、経済、水利」の功労を讃えている。

また、2回目は明治43年、東京で。

学習院院長当時、当時築地の旧海軍士官の厚生施設・水交社で開催された清正公300年祭(300回忌)の発起人となった。

以下、清正公と乃木将軍の行い、身の処し方についてみてみよう。

◆忠義

加藤清正は秀吉に仕え、秀吉亡き後は天下を治める力量のある武将を家康と見定めて家康に仕えたが、江戸に向かう折は必ず秀吉の旧恩を忘れることなく、秀頼のもとを訪ねている。

秀吉への忠誠だ。

この点、石田三成とは違う。

乃木希典も明治天皇に忠誠を尽くしていた。

◆施し

名もない薄幸の子への施し

清正公が参勤交代で美濃・大井に差し掛かったところ、盲目の女乞食に出会う。

身の上話を聞いた清正公、生活に不便が無いよう相当な資金を渡している。

乃木将軍にもそうしたエピソードがある。

歴史ウォークで廻った港区赤坂の旧乃木邸には、少年に施しを与える乃木少将(当時)の銅像が立っている。

金沢で出会った少年だ。

辻占売りで一家を支える8歳の少年。

彼から身の上話を聞き、少年に施しを与えた。

後にその少年・今越清三郎君は長じて金箔師として大成し、人間国宝にまでなった。

◆部下思い

加藤清正の「虎退治」も、部下が虎の犠牲になったことから虎を退治し、被害を食い止めたというのが真相だったという。

また、朝鮮では石工の高い技術に感服し、石工を手厚く接している。

清正の日本への帰国に際しては、日本への移住を勧めると、200名以上の石工が応じ、中には清正の死に際し、殉死した石工も出たという。

乃木将軍の部下思いの話も残っている。

日清戦争当時、防寒コートの本国からの送達が遅れていたことがあった。

将校用のコートが届いたため部下が乃木将軍にコートを持参すると、兵士用のコートが未だ届いていないことを知った乃木将軍はコートに腕を通さなかったという。

◆創意工夫

加藤清正は築城、治水、武具の改良を行っていることはよく知られている。創意工夫による改良だ。

また乃木将軍の乃木式義足は有名だ。

武具だけではない。一時、那須に居たときには農具の改良も手掛けている。

◆清正公と乃木将軍

乃木神社の髙山亨宮司は加藤清正と乃木大将の類似点について触れておられる(注)。

高山宮司は、両者は相似ていると説かれる。

乃木大将は青少年の頃、乃木神社横の正松神社に祀られている玉木文之進、吉田松陰の影響を受けた。

しかし、長じて乃木希典が軍人生活に入った後、ひたすら尊敬し、軍人としての気概、作法を学んだのは加藤清正公であったようだ。

身の処し方が似るのは乃木将軍が清正公を手本としたことによる結果であり、両者の身の処し方、行動が似通うのは必然なのだろう。

(学23期kz)

乃木大将と辻占売り少年像

(注)

「乃木将軍が經験した出會ひ」 明示聖徳記念学会紀要(復刻第44号)平成19年11月

「清正と乃木将軍」(『加藤清正のすべて』安藤英男編 1993年人物往来社 に収録)

加藤清正公の虎退治

大相撲初場所を終えて

山口大学経済学部同窓会

鳳陽会東京支部

【2026年2月 トピックス】


◆本場所を終えると大抵は感想を交えて東京支部トピックスに投稿させて頂いていましたが、ここ数場所は途絶えていました。
ある方から楽しみにしているとお話を頂き、遅ればせながら雑感を纏めてみました。
大阪場所は3月8日(日)~で、新番付けが発表され、もうすぐです。

◆横綱大の里の久しぶりの日本人横綱誕生で盛り上がっていますが、私は大の里ファンの方には良いですが、大の里が年6場所の内、5場所を制覇する時代になると相撲人気は下火となると予想していました。
ひょっとすると白鵬の優勝回数45回を更新するのではないかと。
大の里の一強時代到来を危惧していました。

◆今場所の大の里は先場所後半に痛めていた左肩が心配されましたが、強行出場し、10勝5敗の成績に終わりました。
怪我は至極残念。
今場所は何といっても、新大関の安青錦の連続優勝でした。
ウクライナ出身で初土俵から所要14場所での大関は驚異的です。
まだ21歳で身長182㎝、体重140㎏と巨漢力士が多い中では平均以下の体重、です。
レスリングをしていた関係で前傾姿勢で前に落ちないで攻めます。
土俵態度も謙虚で真剣で実に好感が持てます。
横綱豊昇龍に5戦5勝には驚くばかりです。
来場所は早くも横綱にリーチがかかります。
ただ、大の里にはまだ1度も勝っていません。
Abema TVでの元若乃花の花田虎上さんの解説では下がった時にすり足がまだ出来ていないようなので、私は克服する為、慌てて横綱になる必要はないと思います。
じっくりで良いのです。
怖いのは怪我だけです。
横綱豊昇龍も膝を痛めての出場でしたが、最後まで優勝争いに絡みました。
下半身の粘りは超人的です。
横綱初優勝を期待です。
大関琴櫻は横綱一番乗りかと思いましたが、不本意な場所が続いており、来場所以降の巻き返しを期待です。

◆上位では2日連続金星の義の富士(草野から改名)、伯乃富士(伯桜鵬から改名)の技能派相撲ぶり、熱海富士は今場所、安青錦との優勝決定戦の末、最後は捨て身の首投げに敗れたものの一皮剥けたようで、楽しみです。
幕内西7枚目の小兵力士の藤ノ川が三賞は取れなかったものの攻める正攻法の相撲で異色の存在です。

◆私がイチオシで応援している阿炎は5連勝スタートで、千秋楽、霧島との対戦で勝った方が敢闘賞でしたが、力を出せず敗れました。
今場所は負けても格好が良い相撲ではなく、勝つ相撲に徹したとのことですが、私も賛成です。
負ければ悔しさを全面に出して、土俵の俵を蹴って引き揚げるようでないと。
紳士的に負けを認めて淡々とでは困ります。
来場所も何でもやって暴れ回ってほしい。
霧島は大関復帰も近そう。
平戸海は9勝6敗の好成績。
真っ向勝負で全力を出し切る相撲が良い。
学生時代の入学同期のM君が長崎県庁に入庁しましたが、最近まで平戸市の副市長をやっていて応援しています。
長州歴史ウォークでお会いするO大先輩はM君と同じ長崎猶興館高校のご出身で応援されています。

◆九州場所で前相撲を取り、今場所、序ノ口スタートのオチルサイハン(23歳)はいきなり第63代横綱の旭富士の力士名を継承し、全勝優勝。
力は既に部屋の幕内の力士との稽古で互角以上とか。
外国人枠の関係で部屋の研修生として4年半、待機していたとか。
(学22 Y・Y)(会社法、永倉ゼミ)
※コメントを宜しくお願いします。
①トピックス末尾の「コメントを残す」欄から。
あるいは
②私のメールアドレスへ
0rb6672r388367t@ezweb.ne.jp