ブラジル

人口の7~8割は腰簑を巻いて毎日踊っていると思っていたが、あにはからんや、大西洋の対岸のヨーロッパ経済圏の一部として、存在感がある。

経済は少数のドイツ人やイタリア人が掌握すると聞く。

人種としては、インディオ、黒人、ポルトガル人他の欧州人の混合が7割近くを占めるが、詳細は数多くの出版物が出ており、それらを参照して頂きたい。

さて、私はブラジルのサンパウロで、1999年から3年間過ごした。

欧州駐在時代でも経験しなかったことがある。

第一にトイレでのこと。トイレ(大)には必ずゴミ箱が置いてあった。

よく見るとトイレットペーパーらしきものが入っている。現地の人に訊くと、ブラジルのトイレットペーパーの質が悪くトイレが頻繁に詰まるので、トイレに流してはいけない。用を足した紙はそのボックスに入れるというもの。

(→ 今は紙質が改善していることを望む)

サンパウロでの生活で有難かったのはメイドの存在。掃除、洗濯をまめにやってくれる。不可思議だったのは、アイロンをYシャツのみならず、パンツ、シャツ等の下着まで丁寧にかけること。

現地の人に訊くと、こんな話を聞かせてくれた。

主人が、時折背中が痒いと言っていた。ある日、とうとう我慢できず、奥様に背中を観てくれと言われ、主人の背中を観ると、ぽっかり穴が開き、幼虫のような物が顔を出していたとのこと。

すぐさまどこやらに飛んで行ったらしい。

洗濯物を外に干している間に、虫が卵を産み付けて、その卵が人の背中から体内に入り込んだものと判明した。

ブラジル人が下着までもすべての洗濯物にアイロンをかけるのは、生活の知恵なんですね。

学23期  倉田一平(ペンネーム)