豊響関断髪式

山口大学経済学部同窓会 鳳陽会東京支部

【2023年1月トピックス】

平成の猛牛との異名とった元前頭豊響の山科親方の断髪式があり、鋏を入れさせて頂いた。

山口県豊浦郡(現下関市)豊浦町出身。

豊響の名前、「豊」は出身の豊浦、また母の名・豊美から取り、「響」は関門海峡の北西に広がる響灘を望む母校・県立響高校から取ったとのアナウンスがあった。

◆半年前の出会い

豊響関との出会いは半年前。

山口県関係者が多く集う会場で、会場に取り巻きの方々と参列していた豊響関とたまたま名刺交換したことで、断髪式への案内状が届いた。

参列するか否か悩んだが、山口出身の関取でもあり、社会勉強だと思って参加表明をした。

参加表明をしたはいいが、こうした業界に馴染みがなく、初めてのことでもあり勝手がわからない。

どのような服で臨むのか、祝儀はどれくらい包むのか、どういう祝儀袋に入れるのか。

相場を調べると断髪式の祝儀は10万~100万と出ていた。これには参った。

重苦しい日が何日か続いたが、断髪式に臨む祝儀相場をよくよく調べていくうちに、より控えめな値を掲げた一文を発見。そこに光明を見出し心が晴れた。

また、昨年暮れに長州歴史ウォークでスタート地点の両国駅前に集合したとき、すぐ横の国技館に向かう方にスーツにネクタイ姿の身ぎれいな紳士が多く目に映った。事後に調べてみると、その時も断髪式(幕内・旭日松・桐山親方)が行われたのだ。

そうか、スーツにネクタイか。これで当日のいで立ちは決まった。

◆400人が鋏入れ

前日の1月28日(土)には横綱白鳳の断髪式があった。

その時の会場は満員。断髪式参加登録者は280名だったが、当日は追加で急遽500名が断髪したという。最後の大銀杏に鋏を入れられ、宮城野親方との会食券も付いた500万円の特別体験プログラムが事前販売されていたが、隣に座った事情通の方によると、当日、祝儀として550円の達磨を当日500万円で買って断髪鋏入れの権利を手に入れたお客がいたという。しかもその達磨が3個売れたそうだ。

その翌日が今回の豊響・山科親方の断髪式。断髪式に臨む参加登録者は400名だ。

断髪式まで各種の出し物が披露され会場から笑いがこぼれる。

断髪式まで時間がかかる。会場をひと回りすると、山口の、そして下関の物産販売コーナーが各所に設けられ、結構賑わっていた。

いよいよ断髪・鋏入れ。

一人一人肩書・名前が呼ばれる。土俵に上がり、敷かれた赤絨毯を進み出て鋏入れ臨む。

中には角界での有名人や、芸能人や著名人も土俵に上がり、その都度会場から拍手が起きた。

◆生涯戦績勝ち越し、そしてひとつの大金星

豊響関は183センチ180キロと恵まれた体躯をしている。

しかし網膜剥離や心臓の不整脈と身体の故障に泣いた。

それを支えたのが美人の奥様。馴れ初めは場内のアイスキャンディーの売り子さんだった奥様に一目ぼれしたという。

豊響関の幕内戦績は347勝403敗30休。

しかし生涯戦績は569勝565敗(66休)と勝ち越しだ。

十両優勝3回。敢闘賞3回。

そして大金星がひとつ。2012年夏場所7日目のことだ。

前日の主役であった横綱白鳳を小手投げで破り、座布団が飛んだ。

平成の猛牛の目にも涙。

その模様が会場のアナウンスで紹介されると、会場が湧いた。

(学23期kz)

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